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教員のときは、毎年の年末調整で、税金のことはすべて終わっていました。正直に言うと、税金の仕組みは全然分かっていなかったんです。
そんな私が、教員を辞めた年に、はじめて自分で確定申告をすることになりました。
- 確定申告が何をするものか分からない不安
- 青色申告と白色申告の違いへの迷い
- 何から準備すればいいかという戸惑い
- 退職した年の申告がどうなるかという心配

確定申告って、自分でできるものなんでしょうか…。

本とソフトがあれば、けっこうできますよ。
結論から言うと、辞めてすぐに準備を整えて、ふだんからコツコツ入力しておけば、はじめてでも最後の仕上げは2日ですみます。私は青色申告で、Webから提出しました。
この記事では、元教員の私がやった準備と進め方、そして退職した年に気をつけたいことをお伝えしますね。
教員時代は税金を知らなかった

はじめに、教員だったころの私と税金の距離感についてお話しします。
教員として働いていたときは、税金のことを自分で考えたことが、ほとんどありませんでした。給与から自動で引かれて、年末調整で調整されて、それで終わり。自分がどれくらい税金を払っているのかさえ、よく分かっていなかったと思います。
そんな私が、辞めてはじめて自分で確定申告をして、税金の見え方が大きく変わりました。この章では、その変化をお伝えします。
年末調整で終わっていた毎年
教員のときは、毎年の年末調整で、税金の手続きはすべて終わっていました。
書類に記入して提出すれば、あとは学校と役所がやってくれる。税金は「気づいたら引かれているもの」でした。
退職した年から確定申告が必要に
教員を辞めて、フリーランスとして働き始めると、事情が変わります。
自分で稼いだお金について、自分で計算して、自分で申告する必要があるんです。私の場合は、退職した年がはじめての確定申告になりました。
先に使ってあとから払うという感覚
自分で確定申告をしてみて、はじめて分かったことがあります。
会社員や公務員は、給与から先に税金が引かれます。でも、事業をしている人は、入ってきたお金を先に使い、あとから税金を払う仕組みです。この感覚は、自分でやってみるまで、本当の意味では分かっていませんでした。

だからこそ、税金の分をとっておく意識が大切なんだと気づきました。
辞めてすぐにやった準備

はじめての確定申告をスムーズに終えられたのは、辞めてすぐに準備を整えたからだと思います。
準備といっても、特別なことをしたわけではありません。届け出を出して、お金の出入りを分けて、記録をつける道具をそろえる。この3つを最初にやっておくだけで、あとの作業がぐっと楽になります。
ここでは、私が退職してすぐにやった準備を、順番に紹介します。これからフリーランスになる先生は、同じ順番で進めてみてくださいね。

退職の翌月に出した開業届
まず、退職した次の月に、開業届を出しました。
開業届は、個人で事業を始めたことを税務署に知らせる書類です。事業を始めた日から1か月以内に出すことになっています。
私は、「マネーフォワード クラウド開業届」を使って作りました。画面の質問に答えていくだけで必要な書類ができあがるので、はじめてでも迷わずにすみました。
青色申告の申請
あわせて出しておきたいのが、青色申告の申請書です。
青色申告にすると、あとで紹介する特別な控除を受けられます。申請には期限があるので、開業届と一緒に出しておくのがおすすめです。
ネットで作った事業用の口座
次に、仕事のお金だけを出し入れする、事業用の口座を作りました。
私が選んだのは、GMOあおぞらネット銀行です。Webで申し込みができたので、子育てをしながらでも手続きしやすかったです。家のお金と仕事のお金を分けておくと、あとで記録をつけるときに迷いません。
すぐに入れた会計ソフト
そして、マネーフォワードの会計ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」を、すぐに使い始めました。
口座やカードとつなげておくと、お金の出入りが自動で取りこまれます。一つひとつ手で書き写す手間が減るので、記録をつけるのが苦になりません。
不安が少なかった3つの理由

はじめての確定申告でしたが、実はあまり不安はありませんでした。
「元教員でも、確定申告なんて本当にできるの?」と思われるかもしれません。でも振り返ると、不安が少なかったのには、はっきりした理由がありました。どれも特別な才能ではなく、誰でも準備できることばかりです。
ここでは、私の不安を小さくしてくれた3つの理由を紹介します。これから確定申告を迎える先生も、ひとつずつ準備してみてくださいね。
本で全体の流れをつかんだ
ひとつ目は、確定申告の前に、本で全体の流れをつかんでいたことです。
私が読んだのは、税理士の大河内薫さんと、漫画家のあんじゅ先生(若林杏樹さん)の『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』です。マンガで読めるので、税金の知識がゼロでも分かりやすかったです。
簿記で仕訳が分かっていた
ふたつ目は、簿記の勉強をしていたことです。
私は育休中に簿記2級を取りました。お金の記録の付け方である「仕訳」が分かっていたので、会計ソフトに入力するときも迷いませんでした。

簿記の知識が、そんなところで役立つんですね。
ライターは出入りが少ない
みっつ目は、私の仕事がライターだったことです。
ライターの仕事は、材料を仕入れたり、たくさんの商品を売ったりすることがありません。お金の出入りが少ないので、記録をつけるのもシンプルでした。
仕上げが2日ですんだ進め方

タイトルにある「2日」について、くわしくお話しします。
確定申告を2日で終えた、と聞くと、すべてを2日でやったように思えるかもしれません。でも実際は、ふだんからコツコツ記録をつけていたので、最後の仕上げが2日ですんだ、ということなんです。
ここでは、1年を通した進め方を紹介します。はじめての方でも、同じように進めれば、申告の時期にあわてずにすむはずです。

ふだんからコツコツ入力
いちばん大事なのは、ふだんからコツコツ入力しておくことです。
会計ソフトに取りこまれたお金の出入りを、こまめに確認して整えておく。1年分をまとめてやろうとしないことが、確定申告を楽にするコツです。
2月に2日集中して仕上げる
確定申告の時期が近づいた2月に、2日くらい集中して仕上げました。
ふだんの入力ができていたので、やることは最後の見直しと、書類の作成くらいでした。

コツコツやっておいたから、最後はあわてずにすんだんです。
Webで提出して完了
できあがった書類は、Webで提出しました。
税務署に行かなくても、家から提出できるので、子育て中にはとても助かります。Webで提出すると、あとで紹介する控除でも有利になります。
青色申告の65万円控除

ここからは、確定申告を青色申告にするメリットについてお話しします。
確定申告には、青色申告と白色申告の2種類があります。はじめてだと「どっちがいいの?」と迷いますよね。結論から言うと、手間は少し増えますが、青色申告にすると税金の負担を軽くできる可能性があります。
ここでは、青色申告と白色申告の違いと、いちばん大きい控除を受けるための条件を、国税庁の情報をもとにまとめます。
青色申告と白色申告の違い
大きな違いは、受けられる控除と、記録の付け方です。
青色申告は、きちんとした帳簿をつける代わりに、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。白色申告は記録がシンプルな分、この控除はありません。
65万円控除を受ける条件
65万円の控除を受けるには、いくつかの条件があります。
- 複式簿記で帳簿をつける
- 貸借対照表と損益計算書を申告書につける
- 期限までに申告する
- e-Tax(Webでの提出)か電子帳簿の保存をする
条件を満たさない場合でも、55万円や10万円の控除を受けられることがあります。会計ソフトを使えば、帳簿や書類は自動で作れるので、思っているより難しくありません。
申請の期限に気をつける
青色申告をするには、事前に申請書を出しておく必要があります。
1月16日以降に事業を始めた場合は、始めた日から2か月以内が期限です。期限を過ぎると、その年は青色申告ができなくなるので、開業届と一緒に出しておくと安心です。
出典:国税庁「No.2070 青色申告制度」/国税庁「開業する場合」
退職した年の確定申告の注意

教員を辞めた年の確定申告には、ふつうの確定申告とは少し違う注意点があります。
その年は、教員として働いた分の給与と、フリーランスとして稼いだ分の両方があるからです。さらに、辞めた翌年には、思わぬ出費が待っていることもあります。
ここでは、退職した年ならではの注意点を3つまとめます。私自身の手続きの細かいところは覚えていないので、一般的な内容としてお伝えしますね。
教員の給与も一緒に申告する
退職した年は、教員として働いた分の給与も、確定申告に含めます。
学校からもらう源泉徴収票に、その年に受け取った給与と、引かれた税金が書かれています。なくさないように保管しておきましょう。
退職金は基本的に申告不要
退職金は、ほかの収入とは分けて税金が計算される仕組みです。
退職するときに「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、退職金の分は、基本的に確定申告をしなくても大丈夫です。念のため、手元の書類を確認しておきましょう。
翌年の住民税と保険料に備える
辞めた翌年は、住民税と保険料に気をつけてください。
住民税は、前の年の収入をもとに計算されます。辞めて収入が減っていても、教員として働いた年の分の住民税を払うことになるんです。国民健康保険や年金も、自分で払うようになります。
健康保険と年金の手続きは、教員を辞めた後の健康保険・年金はどうする?【元教員のリアル】にまとめています。
確定申告のよくある質問

最後に、はじめての確定申告について、よく聞かれる疑問にお答えします。
税金の制度は、年によって変わることがあります。ここで紹介するのは、一般的な内容と私の体験です。最新の情報は国税庁のホームページで確認し、判断に迷ったときは税務署や税理士に相談してくださいね。開業届の期限や、経費にできるもの、税理士に頼むべきかなど、はじめてのときに迷いやすいことを6つ選びました。気になる質問から読んでみてください。
開業届はいつまでに出す?
事業を始めた日から1か月以内に出すことになっています。私は、退職した次の月に出しました。青色申告の申請書も、一緒に出しておくと安心です。
白色申告と青色申告はどちらがいい?
会計ソフトを使えるなら、青色申告がおすすめです。最大65万円の控除を受けられるので、税金の負担を軽くできる可能性があります。帳簿の手間は、ソフトを使えばかなり減らせます。
会計ソフトは使ったほうがいい?
使ったほうが、ずっと楽です。口座やカードとつなげれば、お金の出入りを自動で取りこめます。青色申告に必要な帳簿や書類も、ソフトが作ってくれます。私が使っているのは、マネーフォワード クラウド確定申告です。
経費にできるのはどんなもの?
仕事に使ったものが経費になります。たとえば、仕事で使うパソコンや、通信費、仕事のための本などです。家で仕事をしている場合、電気代などの一部を経費にできることもあります。判断に迷うものは、税務署や税理士に確認しましょう。
事業用の口座は必要?
法律で必ず必要というわけではありません。ただ、家のお金と分けておくと、記録をつけるのがとても楽になります。私は、Webで申し込めるネット銀行で作りました。
税理士に頼んだほうがいい?
お金の出入りが少ないなら、自分でもできることが多いです。私も自分でやっています。収入が増えて複雑になってきたら、税理士に相談することも考えてみてください。
※税金の制度や控除の条件は、年によって変わることがあります。最新の情報は国税庁で確認し、判断に迷ったときは税務署や税理士にご相談ください。
まとめ|コツコツが大事

教員のときは税金が分からなかった私でも、はじめての確定申告を自分で終えられました。大事なのは、辞めてすぐの準備と、ふだんのコツコツです。
- 退職の翌月に開業届と青色申告の申請
- 事業用の口座と会計ソフトをすぐに用意
- 本で全体の流れをつかんでおく
- ふだんからコツコツ入力し、仕上げは2日
- 退職した年は給与と翌年の住民税に注意
確定申告は、はじめはむずかしそうに見えます。でも、本を読んで、ソフトを使えば、思っているよりずっとできます。
まずは、会計ソフトを入れて、お金の出入りを記録するところから始めてみてください。

本を読もう、ソフトを使おう、そしてコツコツ。それだけで大丈夫ですよ。
辞めたあとの働き方については、フリーランスと再就職、どっちがいい?両方やっている私の結論も読んでみてください。

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