「教員を辞めたあと、家で働けたらいいな」
そう考えたことのある方は、多いのではないでしょうか。
私も同じでした。娘が小学1年生、下の子が幼稚園に上がるタイミングで教員を辞め、Webライターの道に進みました。
でも、最初にお伝えしておきます。
最初の月の収入は、500円でした。
この記事では、私が在宅ワークを始めてからの半年間を、できるだけ正直に書きます。うまくいった話ではありません。でも、これから始める方の役に立つはずです。
最初の一歩は、思っていたより地味だった
辞めてまずやったのは、クラウドワークスへの登録でした。
講座は受けていません。誰かに相談することも、できませんでした。とりあえず、有名なサービスに登録してみた、というだけです。
そして最初に受けた仕事が、1件5円のアンケートでした。
正直に言うと、スキルが身につく仕事ではありません。5円です。時給に換算するのも申し訳ないくらいの金額です。
でも、これをやってよかったと今は思っています。
- どうやって仕事に申し込むのか
- 応募したあと、どんなやりとりが発生するのか
- 納品して、完了するまでの流れ
この一連の流れが分かったことが、いちばんの収穫でした。
いきなり大きな案件に応募していたら、たぶん手が止まっていたと思います。
半年間、ほとんど稼げませんでした
子どもたちが学校と園に行っている間、1日5時間ほどの自由な時間がありました。
教員時代を思えば、夢のような時間です。これだけあれば、それなりに稼げるだろうと思っていました。
結果は、まったく違いました。
50件ほど応募して、面接に進めたのは3件。そのすべてで落ちました。
スキルテストで落ちることもありました。書類の時点で返事すら来ないことも、当たり前にありました。
最初の月の収入が500円。そこから半年ほど、ほとんど稼げない期間が続きました。
詳しくはこちら▶元小学校教員の私が、フリーランスで働くまで
いちばん苦しかったのは「何が悪いのか分からない」こと
落ちること自体は、仕方がないと思っていました。
つらかったのは、理由が分からないことです。
「今回は見送りとさせていただきます」
返ってくるのは、ほとんどがこの一文だけ。どこが足りなかったのか、何を直せばいいのか、丁寧に教えてくれる人はいません。
自分では100点のつもりで出したものが、相手の基準にはまったく届いていない。そんなことが何度もありました。
しかも当時は、まだ生成AIが一般に使われる前でした。
自分の書いたものを客観的に見てくれる相手が、どこにもいなかったんです。今思えば、私の振り返りは甘かったのだと思います。
そして、ここが恥ずかしい話なのですが。
「自己投資だから」と言い訳をして、講座にお金を使っていました。
学ぶこと自体は悪くありません。でも当時の私は、「学んでいる」という状態に安心していただけだったように思います。手を動かして、応募して、落ちて、直す。その回数のほうが圧倒的に足りていませんでした。
転機は、地域メディアの取材ライター
変わり始めたのは、地域メディアの案件が取れてからでした。
取材に行って、話を聞いて、記事を書く。この仕事が私に合っていました。
そこからは、SEOライター、記事の修正など、「ライター」に絞って応募を繰り返すようになりました。
最初の頃のように、なんでも応募するのをやめたんです。
教員時代と、いちばん違ったこと
在宅で働くようになって、いちばん戸惑ったのはこれでした。
自分から名乗らないと、存在を認識してもらえない。
教員をしていた頃は、名乗る必要がありませんでした。私は「◯年◯組の先生」で、それは誰にとっても明らかでした。
でもフリーランスになると、誰も聞いてくれません。
「あなたは何をしている人ですか」
「何ができる人ですか」
そう尋ねてくれる人は、ほとんどいないんです。だから自分から言うしかない。
私は、30秒版と3分版の自己紹介を作りました。とっさに聞かれたときに、迷わず答えられるように。
これは、教員時代には一度も必要のなかったことでした。
「教員経験が活きた」と、正直まだ言い切れない
このブログで以前、教員のスキルは転職で活かせる|自己PRの作り方という記事を書きました。
矛盾するようですが、正直に書きます。
「あ、これは教員をやっていたから出来るな」と実感した場面は、あまり思い出せません。
自己PRとして「言語化すれば」、教員経験は確かに武器になります。傾聴力、伝える力、段取り力。書類には書けます。
でも実際の現場で、はっきりと実感できたかというと、そうでもなかった。それが本音です。
ただ、ひとつだけ。
取材をしていると、こう言われることがあります。
「話しやすいですね」
これは、もしかしたら教員時代の7年間が関係しているのかもしれません。
子ども、保護者、地域の方。立場も年齢も違う相手と、毎日話し続けてきました。相手が話しやすいように聞く。その積み重ねが、体に残っているのだとしたら。
はっきりと「これが活きた」と指させるものではありません。でも、そういう形で残るものもあるのだと思います。
詳しくはこちら▶教員のスキルは転職で活かせる|自己PRの作り方
これから始める方へ、正直に伝えたいこと
最後に、いちばん大事なことを書きます。
すぐに稼がないと生活できない状況の方には、おすすめしません。
Webライターは、すぐに稼げる仕事ではありません。少なくとも私はそうでした。半年かかりました。
SNSを見ていると、「月収◯桁達成」「誰でも簡単に」という言葉があふれています。
でも、それはかなり難しいことです。少なくとも、始めてすぐの人が再現できるものではありません。
生活の土台を確保したうえで、時間をかけて育てていく。そういう気持ちで始めるほうが、結果的に続くと思います。
そのうえで、今から始める方には、私にはなかったものがあります。
生成AIです。
「この文章、これで伝わるかな」
「この応募文、どこが弱いだろう」
そうやって壁打ちできる相手が、いつでもいる。当時の私が、いちばん欲しかったものです。
同じ半年を過ごすとしても、振り返りの精度は全然違うはずです。
500円から始まった在宅ワークは、今も続いています
500円から始まった私の在宅ワークは、今も続いています。
華々しい話ではありませんが、子どもたちが学校に行っている間に働けて、取材で人の話を聞いて、それを記事にする。この暮らしを、私は気に入っています。
時間はかかります。でも、たどり着けない道ではありません。
詳しくはこちら▶フリーランスと再就職、どっちがいい?両方やっている私の結論


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