転職や、これからの働き方を考えるとき。
「自己分析をしましょう」とよく言われます。でも、ひとりでやろうとすると、なかなか進みません。
私はいま、ChatGPTなどの生成AIを壁打ち相手にして、考えを整理しています。
この記事では、実際にやってみて分かったコツを書きます。
先に結論を書くと、大事なのは「どう質問するか」より「最初にどう設定するか」でした。
私がAIを使う理由は「人に弱みを出せない」から
コツの前に、なぜ私がAIを使っているのかを書かせてください。ここが分かると、あとの話が伝わりやすいと思います。
理由は、はっきりしています。
私は、かっこつけだからです。
人に弱みを出すのが苦手です。相談することも苦手です。「うまくいっていない」「分からない」と言うのが、どうしても気が引ける。
だから、教員を辞めるときも、フリーランスになったばかりのときも、相談しきれませんでした。
AIなら、そこがありません。
深く考えずに、弱みを出せる。
かっこつける必要がない。相手の時間を奪う心配もない。同じことを何度聞いてもいい。
「AIが便利だから使っている」というより、人に相談するのが苦手な私に、たまたま合っていたという感覚です。
もし同じように「相談するのが苦手」な人がいるなら、この使い方は向いているかもしれません。
最初は、うまくいきませんでした
とはいえ、最初からうまく使えていたわけではありません。
いちばん引っかかったのは、口調でした。
返ってくる文章が固くて、なんとなく苦手でした。丁寧すぎるというか、距離があるというか。相談している感じがしなかったんです。
内容が間違っているわけではありません。でも、続ける気になれませんでした。
自己分析は、一度で終わるものではありません。何度も話して、少しずつ言葉になっていくものです。だから、続けられるかどうかがいちばん大事でした。
変わったのは「設定」を変えてからでした
使いやすくなったのは、最初の設定を変えてからです。
質問の仕方を工夫するより、先に「どういう相手として話してもらうか」を決めるほうが、効果がありました。
私が決めたのは、この3つです。
1. 呼び方を決める
自分をどう呼んでほしいかを、最初に伝えます。
これだけで、距離感が変わります。名前で呼ばれるだけで、「自分に向けて話してくれている」感じが出る。細かいことのようですが、続けやすさに直結しました。
2. 話し方を指定する
これがいちばん効きました。
自分が話しやすいと感じる人の話し方を、真似してもらうんです。
私の場合は、自分が心地よいと感じる人の口調を伝えました。そうすると、返ってくる文章の温度が変わります。固さが取れて、話しやすくなりました。
3. どんな考えをベースに話してほしいかを伝える
これも大事です。
「何を大事にする立場で話してほしいか」を先に決めておくと、返ってくる答えの軸がぶれません。
たとえば「家族との時間を大事にしたい」と伝えておけば、それを前提にした答えが返ってきます。伝えていないと、一般論しか返ってきません。
AIに対しても、雑にしない
もうひとつ、自分の中で大事にしていることがあります。
AIが的外れなことを言ったとき、冷たく「違う」と言わない。
代わりに、こう言います。
「私はこう思うんだけど」
これは、AIに気を遣っているという話ではありません。自分のためです。
「違う」で終わらせると、そこで会話が止まります。でも「私はこう思うんだけど」と続けると、自分の考えを言葉にすることになるんです。
そして、それを言葉にした瞬間に、自分でも気づいていなかったことが出てくることがあります。
訂正するつもりで話したことが、いちばんの発見になる。
これが何度もありました。
相手が機械だからといって雑に扱うと、雑な会話しか生まれません。ここは、人と話すときと同じだと思っています。
実際に、自分でも気づいていなかったことが出てきました
いちばん大きかった気づきを、ひとつ書きます。
私はずっと、「自分の仕事に引け目を感じている」と思っていました。教員という職業に対して、どこかで引け目があるのだと。
でも、AIと話していて出てきた言葉は、違いました。
私は、同じ職業の中でいつも上を見て、その分だけ自分を下に見ていた。
職業の問題ではなく、自分のものの見方の問題でした。
しかもそれは、教員のときもライターになってからも変わっていませんでした。
これは、ひとりで考えていたら出てこなかったと思います。人に相談しても、たぶんここまでは言えなかった。弱みを出せる相手だったから、出てきた言葉でした。
それでも、人にも聞きます
最後に、正直なことを書きます。
AIだけで完結させてはいません。
人にも聞きます。特に、経験値の多い人には。
AIは、こちらが話したことを整理するのは得意です。でも、「その道を実際に通ってきた人」しか気づけないことがあります。
「それ、あとでこうなるよ」
「その考え方だと、たぶんここで詰まるよ」
こういう指摘は、経験がないと出てきません。
だから私は、両方使います。
- AIには、考えを整理してもらう(何度でも、遠慮なく)
- 人には、経験から見てもらう(要点がまとまってから)
AIで考えを整理してから人に相談すると、聞き方が具体的になるという良さもあります。相手の時間も無駄にしません。
まとめ|続けられる形にすることが、いちばん大事
AIで自己分析をするときのコツを、まとめます。
- 最初に設定を決める(呼び方、話し方、どんな考えをベースにしてほしいか。質問の工夫より先に、ここを決める)
- 続けられる形にする(自己分析は一度では終わらない。話しやすい相手にしておくことが、いちばん効く)
- 「違う」で終わらせず、「私はこう思う」と返す(訂正するつもりで話したことが、いちばんの発見になる)
- AIと人、両方使う(AIは整理が得意。人は経験から気づける。役割が違う)
※生成AIの回答は、事実と違うことがあります。制度やお金、健康に関わることは、必ず公式の情報や専門家に確認してください。
私は、これから独立や転職を考える人に、この使い方をおすすめしたいと思っています。
私が独立したころには、まだこの相手がいませんでした。あのとき、いちばん欲しかったものです。


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