「もう限界。教員を辞めるしかない」
そう思い詰めているあなたに、どうしても伝えたいことがあります。辞める前に、「休む」という選択肢があります。
教員には、病気休暇・病気休職という制度があります。でも、追い詰められているときほど、その存在を思い出せないものです。今日は、この制度について、できるだけ正確にまとめます。
その前に:「自分が病気」と気づけないことがある
私自身は、病休を取らずに退職しました。でも今思うと、当時の私は「自分が病気かもしれない」とすら思っていなかったんです。ただただ、毎日が苦しいだけで。
ある友人は、「朝、起きられなくなった」「学校に行けなくなった」と話していました。何か症状が出てから、初めて気づく——そういう人が、実は多いのかもしれません。
だからこそ、心や体にこんなサインが出ていたら、無理をしないでください。
・朝、起き上がれない
・涙が止まらない、理由もなく不安
・眠れない/食べられない
・学校に向かおうとすると体が動かない
これは「気の持ちよう」ではありません。まず病院に行く。それが第一歩です。
病気休暇とは(最大90日・給与は全額)
心身の不調で働けないとき、まず使えるのが病気休暇です。
・期間:最大90日ほど
・給与:この間は全額支給されるのが一般的
つまり、お給料をもらいながら、90日休んで療養できるということ。「辞めたら収入ゼロ」と比べると、まったく違いますよね。
6日(土日を含まない)以内の休暇の場合は、原則として意思の証明書その他の書面を必要としない。6日を超えて病気休暇を取る場合には、医師の証明書が必要です。
病気休暇のとれる日数は90日間ですが、精神疾患や結核等別に定められた病気の場合は180日。また、90日を超えても、120日以内に出勤の見込みがある場合には、120日まで延長ができます。
参考資料:福岡県共済組合 教職員の権利 ミニブック
勤めている自治体によって、異なる場合があります。
【福岡県(自分の勤めている都道府県名) 共済組合 教職員 権利 ブック】などで検索し、勤めている自治体の権利を確認してください。どうしても不安な場合は事務の先生に聞くと教えてくださいます。
病気休職とは(最大3年・1年目は約8割)
病気休暇でも回復しきらない場合、次に病気休職という制度があります。
・期間:最大3年ほど
・給与:1年目は給料の約80%が支給されるのが一般的(2年目以降は共済組合からの傷病手当金などに切り替わっていきます)
病気休暇とあわせると、最大3年3か月ほど、公務員の身分を保ったまま療養できると言われています。
これは、民間ではなかなかない、公務員ならではの手厚い制度です。「辞める」前に、この制度を使い切るという選択は、十分にアリなんです。
お金の支え:傷病手当金
休職して給料の支給が減っても、共済組合から「傷病手当金」が受けられる仕組みがあります。
傷病手当金は、組合員が病気やけがの療養のため学校等を休み、このため報酬(給与)が減額されたときに、これを補填し、生活を保障するための給付です。
引用:公立学校共済組合
・おおむね1年6か月を限度に支給(待機期間あり)
・申請には、医師の診断書などが必要
「休んだら、お金がまったく入らない」わけではない、ということ。ここは知っておくだけで、心の負担がずいぶん軽くなります。
復職までの流れ
休職から復職するときは、いきなり通常勤務ではなく、
・主治医の診断
・試し出勤(4〜8週間ほど)で、生活リズムや勤務に耐えられるかを確認
といった段階を踏むのが一般的です。いきなり元の激務に戻されるわけではないので、その点も安心してください。
⚠️ 大切な注意:必ず自分の自治体・共済で確認を
ここまで一般的な内容をまとめましたが、期間・給与の割合・手続きは、自治体や年度によって異なります。
私は制度の専門家ではありません。実際に検討するときは、必ず
・勤務先の人事・事務担当
・お住まいの地域の公立学校共済組合
に、最新の正確な情報を確認してください。診断や手続きは、主治医や職場とよく相談しながら進めてくださいね。
おわりに
教員を辞めたいほど追い詰められているとき、人は「辞める」か「続ける」かの2択しか見えなくなります。
でも、その間には「いったん、しっかり休む」という道があります。お給料をもらいながら、身分を守りながら、回復に専念できる制度が、ちゃんと用意されているんです。
辞めるのは、休んで、元気を取り戻してからでも遅くありません。
どうか、一人で抱え込まないで。まずは病院へ、そして職場の信頼できる人に相談してみてください。あなたの心と体が、何より大切です。
参考にした情報源
・傷病手当金の請求手続き(公立学校共済組合 東京支部)
・休職から復職までの手続きの流れ(公立学校共済組合 青森支部)

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