辞める前に、県が出している退職手当の表を見つけて、AIで退職金の概算を出してみました。出てきた金額を見て、「思ったよりあるな」と感じたのを覚えています。
教員を辞めたいと思ったとき、「退職金はいくらもらえるんだろう」と気になりますよね。
- 退職金がいくらになるのか分からない不安
- 育休が長いと減ってしまうのではという心配
- 辞めたら損をするのではという迷い
- 自分の退職金をどう調べればいいかという戸惑い

育休が長かったから、退職金はほとんどないのかなって…。

私も育休は長かったけど、思ったよりありましたよ。
結論から言うと、私の退職金は約180万円でした。フルで働いたのは7年で、それに育休が合わせて約5年あります。育休の期間は全部ではなく、一部だけが差し引かれて計算されました。
この記事では、教員の退職金の決まり方と、育休の数え方、そして自分の退職金を調べる方法をお伝えします。退職金と生き方のあいだで迷っている方も、判断の材料にしてくださいね。
教員の退職金の決まり方

まずは、公立学校の先生の退職金が、どうやって決まるのかを見ていきましょう。
公立学校の先生の退職金は、正式には「退職手当」といい、自治体の条例で決められています。計算の基本はシンプルで、いくつかのポイントを押さえれば、自分のおおよその額も見当がつけられるんです。
ここでは、計算のしくみと、辞め方や勤めた年数で何が変わるのかを、3つに分けて説明します。細かいルールは自治体によって違うので、全体の考え方として読んでくださいね。

退職日の給料月額×支給率
退職金の中心になるのは、「退職した日の給料月額×支給率」で出す金額です。
支給率は、勤めた年数と、辞めた理由によって決まります。長く勤めるほど、支給率は大きくなるしくみです。
- 退職した日の給料月額 × 支給率=基本の額
- 基本の額+調整額=退職金
自己都合と勤続年数で変わる支給率
同じ年数を勤めていても、辞めた理由によって支給率は変わります。
定年や、勧められて辞める場合に比べて、自分の都合で辞める「自己都合」は、支給率が低めに決められています。勤めた年数が短いほど、その差は大きくなるんです。
勤続10年未満の自己都合は調整額なし
退職金には、基本の額のほかに「調整額」が足される場合があります。
ただし、自己都合で、勤めた年数が10年に満たない場合は、この調整額はつきません。私の場合も、調整額はなく、基本の額だけでした。
参考:人事院「退職手当制度の概要」/公立学校共済組合「退職手当」
※計算のしかたや支給率は、自治体の条例によって異なります。
私の退職金は約180万円

ここからは、私自身の退職金の話です。
私の退職金は、約180万円でした。この数字だけを見ると、「7年でそんなにもらえるの?」と思うかもしれません。でも、実際の中身は少し違います。私の場合は、フルで働いた期間に加えて、育休の期間もあったからです。
同じように育休をとった先生にとって、参考になるところが多いと思います。くわしく見ていきましょう。
勤務7年と育休約5年
私がフルで働いたのは7年です。そこに、育休が合わせて約5年あります。
学校に在籍していた期間は、合わせて約12年でした。ただし、育休の期間は、そのまま全部が数えられるわけではありません。このしくみは、次の章でくわしく説明します。
思ったよりあったという実感
退職金の額を知ったとき、正直な気持ちは「思ったよりあるな」でした。
育休が長かったので、もっと少ないと思っていたんです。育休の期間も、一部はきちんと数えてもらえることを知って、本当にありがたいと感じました。

育休が長くても、ちゃんと数えてもらえるんですね。
4月ごろに振り込まれた
3月末に退職して、退職金が振り込まれたのは、4月ごろだったと記憶しています。
振り込まれる時期は、自治体の決まりによって変わります。辞めた直後の生活費を考えるときは、すぐに入らない前提で計画しておくと安心です。
育休の期間の数え方

育休をとった先生にとって、いちばん気になるのが、育休の期間がどう数えられるかだと思います。
結論から言うと、育休の期間は全部が差し引かれるわけではありません。一部だけが差し引かれて、残りは勤めた期間として数えてもらえます。差し引かれる割合は、子どもの年齢によって違うんです。
ここでは、育休の期間の数え方を、分かりやすく整理します。自分の育休の期間と照らし合わせながら読んでみてください。

1歳までの育休は3分の1を除算
子どもが1歳になる月までの育休は、その期間の3分の1が差し引かれます。
たとえば、1年間の育休なら、差し引かれるのは4か月分です。残りの8か月分は、勤めた期間として数えてもらえます。
1歳以降の育休は2分の1を除算
子どもが1歳になった月の次の月からの育休は、その期間の2分の1が差し引かれます。
1歳までよりは差し引かれる割合が大きくなりますが、それでも半分は勤めた期間として数えられます。
育休が長くても勤続はゼロにならない
つまり、育休が長くても、その期間がまるごと消えてしまうわけではありません。
私の場合も、在籍していた約12年から、育休の一部が差し引かれました。計算に使われる期間は、在籍した12年よりは短く、フルで働いた7年よりは長くなっています。

育休をとったから退職金はない、とあきらめなくて大丈夫ですよ。
※育休の期間の数え方は、自治体の条例で決められています。正確な扱いは、勤め先で確認してください。
自分の退職金の調べ方

「自分の退職金はいくらになるんだろう」と思ったら、実は自分でも概算を出すことができます。
私も辞める前に、自分で調べて、おおよその額をつかんでいました。金額の見当がつくと、辞めたあとのお金の計画が立てやすくなります。手順はそれほど難しくありません。
ここでは、私が実際にやった調べ方を、順番に紹介します。最後は必ず勤め先で確認することも、あわせてお伝えしますね。
県の退職手当の表を探す
まずは、勤めている県が出している、退職手当の表を探しました。
「県名 退職手当 支給率」などで検索すると、支給率の表や手引きが見つかることがあります。自分の自治体の表を使うことが、正確な概算への近道です。
勤務期間と育休期間を整理する
次に、自分の勤務期間と育休の期間を書き出して整理しました。
育休は、子どもが1歳になるまでの期間と、それ以降の期間に分けておくと、差し引かれる分を計算しやすくなります。
AIで概算を出してみる
表と期間がそろったら、AIに計算を手伝ってもらいました。
給料月額や支給率、育休の期間を伝えると、おおよその額を出してくれます。AIの上手な使い方は、ChatGPTなどのAIで自己分析するコツ|大事なのは「質問」より「最初の設定」でしたにも書いています。

AIで退職金の計算もできるんですね。
正確な額は事務の先生に確認
ただし、自分で出した額は、あくまで概算です。
正確な額や、手続きについては、学校の事務の先生に確認するのがいちばん確実です。私も、制度のことは事務の先生に教えてもらって、とても助かりました。
生活費のつなぎにした退職金

受け取った退職金は、どのように使ったのか。私の場合をお話しします。
退職金は、まとまった金額が一度に入ってくるので、つい特別なことに使いたくなるかもしれません。でも私は、辞めたあとの暮らしを支えるためのお金として、大切に使うことにしました。
ここでは、退職金の使い方と、税金について知っておきたいことをまとめます。受け取る前に知っておくと、あわてずにすみますよ。
新しい収入が出るまでの支え
私は、退職金を生活費に使いました。
新しい仕事で収入が出るまでには、どうしても時間がかかります。退職金は、その間をつなぐ大切な支えになりました。
生活費の計算と合わせて考える
退職金をどう使うかは、辞めたあとの生活費とあわせて考えるのがおすすめです。
毎月いくらあれば暮らせるのかが分かっていれば、退職金で何か月分をまかなえるのかが見えてきます。生活費の計算のしかたは、教員を辞めた後の生活費はいくら必要?我が家がやった計算の手順にまとめています。
退職金の税金は基本的に手続き不要
退職金にも税金はかかりますが、大きく優遇されています。
勤めた年数に応じた「退職所得控除」があり、勤続20年以下なら「40万円×勤続年数」(最低80万円)までは税金がかかりません。また、退職するときに「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、原則として確定申告は必要ありません。
退職金で迷う先生へのひとこと

最後に、退職金のことで辞めるかどうか迷っている先生に、伝えたいことがあります。
退職金は、たしかに大きなお金です。勤める年数が長くなるほど増えていくので、「もう少し続けたほうが得なのでは」と考えるのは、とても自然なことだと思います。
ここでは、退職金と、これからの生き方をどう比べたらいいのか、私の考えをお伝えします。最終的に決めるのは、あなた自身です。
続けるほど退職金は増える
正直に書くと、続けるほど退職金は増えます。
勤めた年数が長くなれば支給率は上がり、10年を超えれば調整額がつく場合もあります。お金の面だけで見れば、続けるほうが有利なのは事実です。
退職金と生き方を比べてみる
それでも、退職金だけで決める必要はないと、私は思っています。
あと数年続けたときに増える退職金と、その数年をどう過ごすか。お金と、自分や家族の時間をてんびんにかけてみると、答えが見えてくることがあります。
後悔するほうがいやだった
私の場合、退職金は確かに大きいと感じていました。
でも、このまま進んでいったときに、自分の生き方を後悔するほうが、私はいやだったんです。それが、辞めることを選んだ理由のひとつです。

お金も大事。でも、あなたの時間はもっと大事ですよ。
教員の退職金のよくある質問

最後に、教員の退職金について、よく聞かれる疑問にお答えします。
退職金のしくみは、自治体の条例で決められていて、細かいところは地域によって違います。ここで紹介するのは、一般的な内容と私の体験です。正確な額や手続きは、必ず勤め先で確認してくださいね。何年働けばもらえるのか、育休中に辞めたらどうなるのかなど、迷いやすいことを6つ選びました。気になる質問から読んでみてください。
何年働けば退職金はもらえる?
一般的に、常勤で6か月以上勤めていれば、退職金を受け取れます。ただし、勤めた年数が短いと、金額は少なくなります。
自己都合だと退職金は減る?
自己都合で辞める場合は、定年などで辞める場合に比べて、支給率が低めに決められています。勤めた年数が短いほど、その差は大きくなります。
育休中に辞めたらどうなる?
育休中に辞めた場合も、退職金は受け取れます。育休の期間は、子どもの年齢に応じて3分の1や2分の1が差し引かれたうえで、勤めた期間として数えられます。
退職金はいつ振り込まれる?
多くの場合、退職してから1か月ほどのうちに振り込まれます。私は3月末に退職して、4月ごろに受け取りました。正確な時期は、勤め先で確認しましょう。
退職金に税金はかかる?
かかりますが、退職所得控除があるので、勤めた年数が短い先生の場合、税金がかからないことも多いです。くわしくは、フリーランスはじめての確定申告【元教員】青色申告を2日で終えた方法でも触れています。
私立学校の先生の退職金は?
私立学校の先生の退職金は、それぞれの学校の規程で決められています。公立とはしくみが違うので、勤めている学校の規程を確認してみてください。
参考:人事院「退職手当制度の概要」/国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」
※退職手当のしくみや税金の扱いは、自治体や個人の状況によって異なります。最終的な判断はご自身で行い、正確な額は勤め先で確認してください。
まとめ|後悔しない選び方

勤務7年+育休約5年で、私の退職金は約180万円でした。育休の期間も、一部はきちんと数えてもらえます。
- 退職金は給料月額×支給率で決まる
- 自己都合で10年未満なら調整額はなし
- 育休は1歳まで3分の1、以降2分の1を除算
- 県の表と勤務期間で概算できる
- 退職金は生活費のつなぎとして使った
退職金が気になるなら、まずは自分の退職金を概算してみてください。金額が見えると、不安が少し小さくなります。
そして、退職金と、これからの生き方をてんびんにかけてみてください。後悔しない選び方は、あなたの中にあります。

まずは、県の表を探すところから始めてみませんか。
辞めたあとのお金の計画については、教員を辞めた後の生活費はいくら必要?我が家がやった計算の手順もあわせて読んでみてください。


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