教員を辞めてWebライターを目指したとき、私は面接に3回進みました。
そして、3回とも落ちました。
当時は、なぜ落ちたのか分かりませんでした。返ってくるのは「今回は見送りとさせていただきます」の一文だけだったからです。
でも、2年たった今なら、少し分かる気がします。
この記事では、そのときのことを正直に書きます。うまくいった話ではありませんが、これから同じ道を通る人の役に立つかもしれません。
在宅ワークを始めてからの半年全体については、別の記事にまとめています。
▶在宅ワークを始めてからの半年全体
クラウドワークス経由で、3回面接まで進みました
まず、そのときの状況を書いておきます。
私が受けたのは、正社員の転職面接ではありません。
業務委託契約の案件をクラウドワークスで応募して、そこから面接(顔合わせ)に進んだという形です。相手はWebサイトを制作している会社で、ライターを探していました。
面接はすべてオンラインでした。自宅からパソコンをつないで話す形です。
1ヵ月中に50件ほど応募して、面接まで進めたのが3件。通過率でいえば6%ほどでした。
聞かれたのは、この2つでした
正直に書くと、質問の内容はあまり覚えていません。2年たっているというのもありますが、たぶん必死すぎて記憶に残っていないのだと思います。
それでも、はっきり覚えているものが2つあります。
「志望動機を教えてください」
「教員から、なぜライターなんですか?」
この2つは、3回とも聞かれました。
たぶん、どこを受けても聞かれる質問だと思います。シンプルで、当たり前の質問です。
でも私は、この2つにうまく答えられませんでした。
私は、辞めた理由をネガティブに答えていました
今振り返って、いちばん引っかかるのがここです。
「教員から、なぜライターなんですか?」と聞かれたとき。
私はたぶん、こう答えていました。
「教員の仕事が大変で……」
「ライターになりたくて!」ではなく、「教員が大変だったので」だったんです。
つまり、前の仕事から逃げてきた人として自分を説明していました。
そのとき自分がどう映っていたのか、正直いまだに分かりません。ただ、もし私が採用する側だったらと考えると、少し思うところはあります。
「大変だったから辞めた」という人は、うちでも大変になったら辞めるかもしれない。そう受け取られても、おかしくありません。
嘘をつく必要はありません。でも、同じ事実でも、伝え方の順番は選べたはずです。
詳しくはこちら▶私が教員を辞めた理由
でも、本当の原因はもっと手前にありました
理由を挙げるなら、いくつもあります。
実績が足りませんでした。これは事実です。書いたものがほとんどない状態で応募していました。
考え方も甘かったと思います。応募すれば、いつか誰かが選んでくれるだろうと、どこかで思っていました。
でも、いちばんの原因はこれだったと思います。
公務員マインドが抜けていませんでした。
「仕事は与えられるもの」だと思っていた
教員をしていたころ、仕事は与えられるものでした。
やることが決まっていて、それをこなす。担当が割り振られて、そこを埋める。「何をするか」を自分で作る場面は、ほとんどありません。
その感覚のまま、私は面接に行っていました。
「私を採ってください」
言っていたのは、これだけだったと思います。
相手が何に困っているかを、考えていなかった
でも、仕事を頼む側が知りたいのは、そこではありません。
「この人は、うちの何を解決してくれるのか」
これが知りたいはずです。
当時の私は、そこを考えていませんでした。相手が今どんな記事を必要としていて、何に困っていて、自分がその何を引き受けられるのか。一度も調べずに面接に行っていたと思います。
自分の話しかしていなかったんです。
これは、能力の問題ではありません。発想の問題でした。
今は、こう答えています
では、今の私なら何と答えるか。
「教員から、なぜライターなんですか?」
教員のときは、目の前の子どもに直接関わる仕事でした。それはやりがいのある仕事でしたが、自分の価値観を大事にして働きたいと思うようになって、退職しました。
そのうえでライターを選んだのは、人の話を聞いて、それを言葉にする仕事が自分に合っていると感じたからです。実際にやってみて、取材をして書く仕事がいちばん手応えがありました。
「志望動機を教えてください」
御社が出している記事を読んで、◯◯のような内容を扱っていると理解しています。私は取材をして書くことに慣れているので、その部分をお手伝いできると思いました。
ポイントは2つです。
辞めた理由を、逃げではなく「選んだこと」として話す。
嘘ではありません。実際、私は自分の価値観を大事にするために辞めました。当時もそう思っていたのに、うまく言葉にできていなかっただけです。
相手が何を必要としているかを、先に調べておく。
これは当時まったくできていませんでした。今なら、応募する前に相手の記事を読みます。
それでも、私はライターになれました
最後に、いちばん伝えたいことを書きます。
面接は3回とも落ちました。でも私は今、ライターとして仕事をしています。
転機になったのは、面接ではありませんでした。地域メディアの案件が取れて、取材をして記事を書くようになってからです。
つまり、入口は面接だけではなかったんです。
もし今、面接で落ち続けている人がいるなら。
その1本の道で決まりではありません。
落ちた理由が分からないのはつらいものです。私もそうでした。でも、落ちたことがそのまま「向いていない」という意味にはなりません。
私の場合、必要だったのは面接のテクニックではなく、「仕事は自分で作るもの」という前提に切り替わることでした。それには時間がかかりました。
3回落ちたことも、その途中だったのだと思います。

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