教員を辞めると決めたあと、次に待っていたのは「校長先生に伝える」という大きな関門でした。
今日は、私が退職を伝えた日のことを書いていきます。同じ場面を前にして、緊張している方の参考になればうれしいです。
伝えたのは、校長面談の日
私が退職を伝えたのは、毎年ある校長面談の2回目、6月ごろのことでした。
面談の中で、校長先生から「来年度は主任を任せようと思っている」という話が出ました。その流れで、私は思いきって伝えました。
「退職を考えています。」
本当は、もっとあとに言うつもりだった
実を言うと、退職を伝えるのは、もっと先のつもりでした。11月の、人事異動の希望を出す時期に——と考えていたんです。
でも、予定を早めました。
理由は2つあります。一つは、4月・5月の時点で、私自身がかなりまいってしまっていたこと。夫婦で話し合って、「早めに動こう」と決めました。
もう一つは、校長先生への気持ちです。その校長先生は、来年度のことを早くから考えて動く方で、私はとても信頼していました。だからこそ、主任の話まで進めてもらってから断るのは、迷惑をかけてしまう。そう思って、急いで伝えることにしたんです。
「言えた」という感覚
校長先生の反応は、「そんなことを考えていたのか」という、驚いた様子でした。
でも、伝え終わったあと、私の中にあったのは——「言えた」という感覚でした。
退職への不安については、自分でも対処法を考えていたし、夫婦でも何度も話し合っていました。やるべきことを考え抜いたうえでの決断だったから、言葉にできたし、後悔もありませんでした。
理解のある校長先生だった
校長先生は、本当に理解のある方でした。
「それなら手続きが必要だから、準備するね」とすぐに動いてくれて、さらにこう言ってくれました。
「他の先生にはまだ言いたくないだろうから、秘密にしておくね」
その言葉のとおり、その年の事例発表の時期まで、事務の先生以外には誰にも言わずにいてくれました。本当にありがたい校長先生でした。
もし1年目のときに、この校長先生のもとで働けていたら——教員という仕事への思いも、少し違っていたのかもしれません。
それでも、ホッとしたのは事実だった
正直な気持ちを書きます。
1年目・2年目に、私はボロボロになった経験があります。だから、たとえ今うまくいっていても、「またあのときのように崩れてしまうかもしれない」という恐怖が、ずっと拭えませんでした。
教員は、やりたくてなった仕事でした。でも——退職を伝えられてホッとしたのも、まぎれもない事実です。
その両方が、私の本当の気持ちでした。
おわりに
退職を伝える日は、こわかった。でも、ちゃんと準備をして、信頼できる人に、自分の言葉で伝えることができました。
辞めると伝えることは、終わりではなく、自分の人生を選び直すための一歩だったと、今は思います。

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