「来年度は、学年主任を任せようと思っている」。校長面談でそう言われたとき、私はとっさに「退職を考えています」と伝えました。何と言うかは、まったく準備していませんでした。
辞めると決めたものの、校長先生に何と言えばいいのか分からず、手が止まっていませんか?
- 校長先生に何と言えばいいかという迷い
- 退職の理由をどう話すかという不安
- 引き止められたらどうしようという心配
- 話しながら泣いてしまいそうな気持ち

うまく言える自信がなくて、面談が怖いです…。

私も何も準備していなかったけれど、ちゃんと伝わりましたよ。
結論から言うと、完ぺきな言葉は必要ありません。大事なのは、辞めることを決めておくことと、正直な気持ちを話すことです。
この記事では、準備なしで退職を伝えた私の体験と、そのまま使える伝え方の例文を3つ紹介します。よく聞かれる質問への答え方もまとめたので、面談の前に読んでみてくださいね。
校長に伝えるときに大事なこと

はじめに、校長先生に退職を伝えるときに、いちばん大事なことからお伝えします。
「なんて言えばいいんだろう」と、言葉ばかりを考えてしまう先生は多いと思います。でも、私が実際に伝えてみて分かったのは、言葉の上手さよりも大切なことがある、ということでした。
ここでは、伝える前に押さえておきたい3つのことをまとめます。これさえ押さえておけば、言葉は自然についてくるはずです。
辞めることを先に決めておく
いちばん大事なのは、辞めることを自分の中で決めておくことです。
決めきれていないまま話すと、相手の言葉に気持ちが揺れてしまいます。「辞める」と決めていれば、言葉がつたなくても伝わります。
正直な気持ちを話す
次に大切なのは、正直な気持ちを話すことです。
理由を取りつくろったり、きれいな言葉を選んだりしなくて大丈夫です。私は、自分の正直な気持ちをそのまま伝えることが、いちばん大事だと感じています。
完ぺきな言葉はいらない
最初から最後まで、完ぺきに話す必要はありません。
言葉につまっても、順番がばらばらになっても、校長先生はちゃんと聞いてくれます。上手に話すことより、自分の言葉で伝えることを大切にしてください。
私が校長に伝えた日のこと

ここからは、私が実際に校長先生へ退職を伝えた日の話です。
私が退職を伝えたのは、6月ごろにあった2回目の校長面談でした。本当は、もっとあとの11月ごろに伝えるつもりだったんです。それが、ある出来事をきっかけに、その日に伝えることになりました。
準備も何もないまま伝えた、その日のことを振り返ります。うまく話せる自信がない先生にとって、少しでも安心材料になればうれしいです。
主任の打診から急に伝えることに
面談の中で、校長先生から「来年度は、学年主任を任せようと思っている」という話が出ました。
信頼している校長先生だったので、話が進んでから断るほうが迷惑をかけると思いました。辞めることだけは決めていたので、急きょ、その場で伝えることにしたんです。
最初のひとことは退職を考えています
口から出たのは、「退職を考えています」というひとことでした。
何と言うかは、まったく考えていませんでした。だからこそ、飾らない、そのままの言葉になったのだと思います。

準備なしで、その場で言えたんですね…!
校長のやさしい言葉と私の気持ち
校長先生は、驚いた様子でした。そして、「そんなに深く考えなくていいよ。今でも十分できてるよ」と声をかけてくれました。
とてもやさしい言葉で、ありがたかったです。それでも、私の気持ちは揺れませんでした。辞めることを、夫婦で何度も話し合ったうえで決めていたからです。
言えたという感覚
伝え終わったとき、私の中にあったのは、「言えた」という感覚でした。
1年目と2年目にボロボロになった経験があって、「またあのときのように崩れてしまうかもしれない」という怖さが、ずっと消えませんでした。退職を伝えられてホッとしたのも、正直な気持ちです。
そのまま使える伝え方の例文

ここからは、実際に校長先生へ伝えるときの例文を紹介します。
状況によって、伝え方は少しずつ変わります。辞めると決めている人、まだ迷っている人、体調がつらい人。それぞれに合わせて、3つの例文を用意しました。
そのまま使ってもいいですし、自分の言葉に置きかえてもかまいません。大事なのは、正直な気持ちが伝わることです。言いやすい形に変えて使ってみてくださいね。

辞めると決めているときの例文
辞めることをはっきり決めているなら、最初に結論を伝えましょう。
「お時間をいただき、ありがとうございます。今年度で退職したいと考えています。」
「家庭とのバランスを考えて、夫婦で話し合って決めました。最後までしっかり勤めたいと思っています。」
最初に「退職したい」と伝えることで、話が長くならず、気持ちもまっすぐ伝わります。
まだ迷っているときの例文
まだ決めきれていないなら、相談として話すのもひとつの方法です。
「少しご相談したいことがあります。実は、このまま続けていけるか、迷っています。」
「来年度のことも含めて、一度お話を聞いていただけないでしょうか。」
相談として話すと、来年度について配慮してもらえることもあります。くわしくは、教員の退職はいつ言う?【6月に伝えた元教員】ベストな時期と伝える順番にも書いています。
体調が限界のときの例文
体調がつらいときは、そのことを正直に伝えてください。
「体調がすぐれず、このまま勤務を続けるのが難しい状態です。」
「病院にも相談しています。今後のことについて、ご相談させてください。」
辞める前に、休むという選択肢もあります。教員の病気休暇・休職とは?取り方と条件をわかりやすく解説もあわせて読んでみてください。
よく聞かれる質問と答え方

退職を伝えると、校長先生からいくつか質問されることがあります。
その場で急に聞かれると、うまく答えられずにあわててしまいますよね。でも、よく聞かれる質問は、ある程度決まっています。前もって答えを考えておくだけで、ぐっと落ち着いて話せるようになります。
ここでは、よく聞かれる3つの質問と、答え方の例を紹介しますね。どれも、面談の前に一度、口に出して練習しておくと安心です。

次はどうするつもり?への答え
私も、校長先生から「次はどうするつもり?」と聞かれました。
この質問は、心配して聞いてくれていることがほとんどです。相手が安心できる答えを、ひとこと用意しておくと、何度も聞かれずにすみます。
- 「しばらくは子育てに専念しながら、次のことを考えます」
- 「家計を見直して、夫婦で助け合っていきます」
- 「これから〇〇の仕事に挑戦したいと考えています」
理由を聞かれたときの答え
退職の理由を聞かれたら、正直に答えて大丈夫です。
私は、「家庭とのバランスが取れていない」と、そのまま伝えました。すべてを細かく話す必要はありませんが、うそをつかずに、自分の言葉で伝えることが大切だと思います。
引き止められたときの答え
私は、校長先生に引き止められることはありませんでした。
ただ、もし引き止められたとしても、考えた末に決めたことだと、落ち着いてくり返し伝えれば大丈夫です。迷いがあるなら、正直に「迷っています」と相談するのもひとつの方法です。

やさしい言葉をかけてもらっても、決めていれば気持ちは揺れませんよ。
伝える前にしておきたい準備

私は、急に伝えることになったので、何も準備できませんでした。
それでも伝えられましたが、振り返ってみると、少し準備しておけばもっと落ち着いて話せたかもしれない、と思うこともあります。時間に余裕がある先生は、面談の前にいくつか準備しておくと安心です。
ここでは、私が「しておくとよかった」と感じている3つの準備を紹介します。どれも、今日からできることばかりです。
面談の時間をもらう
まずは、校長先生と落ち着いて話せる時間をもらいましょう。
廊下での立ち話ではなく、きちんと時間をとってもらうことで、お互いに落ち着いて話ができます。「ご相談したいことがあるので、少しお時間をいただけますか」と声をかければ大丈夫です。
家族と話し合っておく
伝える前に、家族と話し合っておくことも大切です。
私の場合、夫婦で何度も話し合っていたからこそ、校長先生のやさしい言葉にも気持ちが揺れませんでした。家族との話し合いについては、教員を辞めるのを家族に反対されたら|私が”説得”をやめて半年かけたことにも書いています。
次の予定をひとこと言えるように
「次はどうするつもり?」と聞かれたときの答えを、ひとこと用意しておきましょう。
まだ決まっていなくても、「子育てに専念しながら考えます」など、相手が安心できるひとことがあれば十分です。
校長に伝えたあとの流れ

校長先生に伝えたあと、学校ではどんなことが起きるのでしょうか。
「伝えたら、すぐにみんなに知られてしまうのでは」と不安に思う先生もいると思います。私の場合は、校長先生の気づかいもあって、それまでと変わらずに過ごすことができました。
ここでは、伝えてから退職するまでの流れを、私の体験をもとにお伝えします。伝えたあとの過ごし方が見えていると、面談に向かう気持ちも少し軽くなるはずです。
手続きの準備を進めてもらう
伝えたあと、校長先生は「それなら手続きが必要だから、準備するね」と、すぐに動いてくれました。
正式な書類は、学校の指示にしたがって、あとから出していく流れでした。
ほかの先生にはまだ伏せておく
校長先生は、「ほかの先生には、まだ言いたくないだろうから、秘密にしておくね」と言ってくれました。その言葉のとおり、しばらくは事務の先生以外に知られることはありませんでした。
伝えたあとも、それまでと同じように学校で過ごせたのは、本当にありがたかったです。
同僚に伝えるのは時期を見て
同僚に伝えるのは、急がなくて大丈夫です。
私は、来年度の話が出始めた2月ごろに、信頼できる同僚に少しずつ話しました。ほかの先生たちに伝わったのは、年度末になってからです。
退職の伝え方のよくある質問

最後に、校長先生への退職の伝え方について、よく聞かれる疑問にお答えします。
伝え方に正解はありませんが、迷いやすいポイントはある程度決まっています。ここで紹介するのは、私の体験と一般的な考え方です。自分の状況に合わせて、できそうなことから取り入れてみてください。電話で伝えてもいいのか、泣いてしまったらどうするかなど、面談の前に気になりやすいことを6つ選びました。気になる質問から読んでみてくださいね。
電話やメールで伝えてもいい?
できれば、直接会って伝えるのがおすすめです。顔を見て話すことで、気持ちが伝わりやすくなります。ただ、体調が悪くて学校に行けないときは、無理をせず、電話などで相談して大丈夫です。
教頭先生に先に言ってもいい?
辞めると決めているなら、最初は校長先生に伝えるのが基本です。ただ、校長先生に直接話しにくいときは、教頭先生に「校長先生とお話しする時間をいただきたい」と相談するのもひとつの方法です。
理由は本当のことを言うべき?
すべてを細かく話す必要はありませんが、うそはつかずに、正直な気持ちを伝えるのがおすすめです。私は「家庭とのバランスが取れていない」と、そのまま伝えました。
伝えるときに泣いてしまいそう
泣いてしまっても大丈夫です。それだけ真剣に考えてきた証拠です。言いたいことを小さなメモに書いて持っていくと、言葉につまっても落ち着いて話せます。
校長に言いにくいときは?
教頭先生などほかの管理職に相談したり、教育委員会の相談窓口を使ったりする方法があります。どうしても自分の口から言えないほど追い込まれているなら、教員の退職代行は使っていい?【初任の私なら言えなかった】元教員の本音も読んでみてください。
伝えたあと気まずくならない?
私の場合、校長先生が周りに伏せてくれたこともあり、気まずくなることはありませんでした。最後まで丁寧に仕事をして、感謝を伝えて去ることで、辞めたあともいい関係が続きます。
まとめ|正直な気持ちが一番

校長先生に退職を伝えるときに、完ぺきな言葉はいりません。辞めると決めていることと、正直な気持ち。それがあれば、ちゃんと伝わります。
- 辞めることを先に決めておく
- 正直な気持ちを、自分の言葉で話す
- 例文は状況に合わせて選ぶ
- 「次はどうするつもり?」の答えを用意
- 同僚に伝えるのは時期を見て
まずは、校長先生に「少しお時間をいただけますか」と声をかけるところから始めてみてください。
伝えたあとに「言えた」と思える日が、きっと来ます。

あなたの言葉で、ちゃんと伝わりますよ。
いつ伝えるか迷っているなら、教員の退職はいつ言う?【6月に伝えた元教員】ベストな時期と伝える順番も参考にしてみてください。


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