本記事にはプロモーションを含みます。

教員に向いてないのかも…【元教員】離れて気づいた苦しさの正体

教員に向いてないのかも…|離れて気づいた苦しさの正体。夕方の光が差す窓辺の机に、付箋だらけのノートとほどけた毛糸玉、マグカップ。窓の外の遠くの丘に小さな校舎 退職を決めるまで

「準備しても準備しても、不安がとれない」

教員だったころの、私の毎日です。朝になると足りないものが思い浮かんで、また準備に追われる。退勤時間になっても、さくっと帰れない。そんな自分を見るたびに、ずっと心にひっかかっていたんです。「私、教員に向いてないのかも」と。

こんな気持ちはありませんか?
  • 準備しても消えない不安
  • 定時に帰れない毎日
  • まわりの先生との差
  • 相談しても伝わらないもどかしさ
悩める先生
悩める先生

私、教員に向いてないのかもしれません…。

あき
あき

私もずっと、そう思っていました。

教員を辞めて少し離れてみて、ようやく分かったことがあります。私は向いていなかったのではなく、自分でハードルを上げて、人と比べて苦しんでいました。

この記事では、「向いてない」と感じた場面や校長室で言われた一言、そして辞める前に変えられる条件まで、正直にお伝えします。「向いてない」と決めてしまう前に、読んでみてください。

向いてないと感じた瞬間

向いてないと感じた瞬間|準備しても不安が消えない、私が立っても静まらない教室

「向いてないのかも」と感じたのは、ある日とつぜん、ではありませんでした。

毎日の小さな場面が少しずつ積み重なって、気づいたら心の中に住みついていた。そんな感覚です。できない自分を見るたびに、その声は大きくなっていきました。

ここでは、私が「向いてない」と感じた場面を4つ紹介します。あなたにも、思い当たるものがあるかもしれません。

準備に追われて帰れない

どれだけ準備をしても、不安がとれませんでした。

夜に準備を終えても、朝になると「あれが足りない」「これもやっておかないと」と思い浮かんで、また準備に追われる。退勤時間になっても、さくっと帰れない。

悩める先生
悩める先生

準備しても準備しても、終わった気がしないんです…。

まわりの先生が帰っていく中で、いつまでも終わらない自分に、ずっと引け目を感じていました。

私が立っても静まらない教室

授業中、教室がざわざわしていても、私が教卓に立つだけでは静かになりませんでした。

ほかの先生が前に立つと、すっと静かになる。それなのに、私だと静まらない。その差を目の前で見るたびに、自分には何かが足りないのだと感じていました。

自分のクラスの子が叱られて

自分のクラスの子が、ほかのクラスの先生に叱られている場面を見たこともあります。

その姿を見たとき、叱られているのは子どもなのに、まるで自分が叱られているような気持ちになりました。私の力が足りないから、この子たちが叱られているのではないか。そう思うと、胸が苦しくなったんです。

深く悩まなくてもの一言

思いきって「準備が大変なんです」と相談したこともありました。

返ってきたのは、「そんなに深く悩まなくてもいいのに」という言葉です。相手に悪気はなかったと思います。でも私は、そこで「センスの違い」を感じてしまいました。

あき
あき

みんなは悩まずにできるのに、私だけ…と思ってしまったんです。

校長室で言われた一言

校長室で言われた一言|「教員以外の仕事もあるよ」、理由を聞く勇気がなかった

「向いてないのかも」という思いを決定的にしたのは、初任の年の、校長室での出来事でした。

今でも、そのときの空気は覚えています。言われた言葉の意味を、私は長いあいだ考え続けることになりました。少しつらい話になりますが、同じような経験をした先生に届けばと思い、書いてみます。

初任のころの気持ちは、教員を「辞めたい」と初めて思った瞬間にもくわしくまとめています。

わくわくしていた初任の春

教員として働き始める前、私はとてもわくわくしていました。

勉強してきたことを、教室でやってみたい。こんな授業をしてみたい。やりたいことが、たくさんありました。

ところが、いざ始まってみると、思い描いていたことが、ほとんどうまくいかなかったんです。理想と現実の差に、私は戸惑っていました。

教員以外の仕事もあるよ

1年目の5月、私は校長室に呼ばれました。

そこで言われたのが、「教員以外の仕事もあるよ」という言葉です。あきれたような、言い聞かせるような口調に感じました。

悩める先生
悩める先生

まだ5月なのに、そんなことを言われたんですか…。

私は何も言えませんでした。校長室を出たあと、涙が止まらなかったのを覚えています。新しく来た校長先生に、迷惑をかけているんじゃないか。そんなことまで考えていました。

理由を聞く勇気がなかった

その言葉の理由は、言われませんでした。

どこを見てそう思われたのか。私の何が足りなかったのか。分からないまま、時間だけが過ぎていきました。

本当は聞きたかったけれど、あのときの私には、理由を聞く勇気がなかったんです。もし聞けていたら、直せるところが見つかったのかもしれません。

向いているかもと思えた日

向いているかもと思えた日|子どもの「できた」の表情、講師で見えた子どもの変化

つらいことばかりだったかというと、そうではありません。

「向いてないのかも」と思う日の中にも、「もしかしたら向いているのかも」と思える瞬間が、たしかにありました。そしてその瞬間は、教員を辞めたあとにも訪れたんです。

ここでは、私が「向いているかも」と思えた場面を3つ紹介します。

子どもの「できた」の表情

いちばんうれしかったのは、子どもたちの「できた!」という表情を引き出せたときです。

分からなかったことが分かった瞬間、子どもの顔がぱっと明るくなる。あの表情を見られたとき、この仕事をしていてよかったと思えました。

あき
あき

あの顔を見ると、それまでの疲れが吹き飛ぶんですよね。

講師で見えた表情の変化

教員を辞めた次の年度、私は短い期間、講師として学校で働きました。

授業をしたり、教室でサポートに入ったりする中で、子どもたちの表情が少しずつ変わっていくのを見ることができました。担任のころより気持ちに余裕があったからこそ、子どもの変化に気づけたのだと思います。

落ち着かないクラスが変わった

サポートに入ったのは、少し落ち着いていないクラスでした。

私が教室に入ることで、そのクラスが少しずつ落ち着いていったんです。初任のころ、教卓に立っても教室を静められなかった私が、です。

講師の働き方については、教員を辞めた後の講師という働き方【元教員ママ】週2日で分かった本音にまとめています。

離れて分かった苦しさの正体

離れて分かった苦しさの正体|自分でハードルを上げていた、人のいいところと比べていた

教員を辞めて、少し離れたところから自分をふり返ってみました。

すると、ずっとひっかかっていた「向いてないのかも」の正体が、少しずつ見えてきたんです。辞めた理由は子育てとの両立でしたが、離れたことで、この思いとも落ち着いて向き合えるようになりました。

ここでは、私が離れて気づいた苦しさの正体をお話しします。

「向いてない」の正体の図。在職中に思っていたことは、準備しても不安が消えない、まわりの先生と同じにできない、私だと教室が静まらない、センスが違うのかも。離れて分かったことは、自分でハードルを上げていた、人のいいところと比べていた、講師では準備が間に合った、向いてないわけではなかった

自分でハードルを上げていた

1つ目は、自分でハードルを上げていたことです。

準備しても準備しても不安だったのは、「これくらいできて当たり前」という基準を、自分で高くしすぎていたからでした。講師のときは受け持つ授業が少なく、準備の時間の中で間に合いました。そのとき、苦しさは仕事そのものより、自分に求めていた量から来ていたのだと気づいたんです。

人のいいところと比べていた

2つ目は、人のいいところと、自分のできていないところを比べていたことです。

まわりの先生のうまくいっているところばかりが目に入って、自分のできていないところと並べては、勝手に落ち込んでいました。比べる相手を間違えていたのかもしれません。自分を下に見てしまう癖については、夢だった教員になったのに、引け目を感じていた|自分を下に見る癖の話にも書いています。

あき
あき

比べていたのは、いつも「人の一番いいところ」と「自分の一番だめなところ」でした。

向いてないわけではなかった

離れて分かったのは、私は教員に向いていなかったわけではなかったということです。

自分でハードルを上げて、人と比べて、勝手に苦しがっていた。そう気づけたことで、「向いてない」と決めつけていた自分を、少し許せるようになりました。今は、時間に余裕ができたら、もっと肩の力を抜いて教壇に立てるかもしれないと思っています。

辞める前に変えられる条件

辞める前に変えられる条件|担任・担任外・専科・特別支援、人数・学校・地区・働く時間

「向いてない」と感じたとき、すぐに「辞めるしかない」と考えてしまうかもしれません。

でも、教員の働き方には、変えられる条件がたくさんあります。今の苦しさは、教員という仕事そのものではなく、今の条件の組み合わせから来ているのかもしれません。私自身、学校を変えただけで、教員が楽しいと思えるようになった経験があります。

ここでは、辞める前に変えられる8つの条件を紹介します。

辞める前に変えられる8つの条件の図。立場は学級担任・担任外・専科・特別支援。人数・場所・時間は受け持つ人数・学校・地区・働く時間

担任か担任外か専科か

まず考えたいのは、どんな立場で働くかです。

  • 学級担任
  • 担任外(学級を持たない立場)
  • 専科(特定の教科を教える立場)
  • 特別支援学級

同じ教員でも、立場によって仕事の中身や責任の重さは大きく変わります。担任がつらくても、別の立場なら続けられることもあるので、希望を伝えられないか考えてみてください。

受け持つ人数と学校と地区

次に、受け持つ人数や、働く場所です。

子どもの人数が変われば、目の届き方も変わります。学校や地区が変われば、人間関係も一からやり直せます。私は初任の学校から、地域のまったく違う学校へ異動して気持ちをリセットできました。そのときのことは教員1〜2年目で辞めたい人へ【勤務7年で辞めた私】異動で変わった話にまとめています。

働く時間を見直す

最後は、働く時間です。

講師として時間の短い働き方をしてみて、時間が変わるだけで、こんなに気持ちが楽になるのかと驚きました。正規の教員のまま時間を減らすのは難しいこともありますが、講師という働き方を選ぶ道もあります。

あき
あき

条件を一つ変えるだけで、見える景色が変わることもありますよ。

体のサインと相談先

体のサインと相談先|起き上がれないなら病院へ、一人で抱えず人と話す

ここまで「辞める前に試せること」をお話ししてきましたが、何よりも大切なのは、あなたの心と体です。

条件を変える、比べるのをやめる。それができるのは、心と体に少し余裕があるときです。もう限界だと感じているなら、試すより先に休んでください。

ここでは、体のサインと、ひとりで抱えこまないための相談先を紹介します。

起き上がれないなら病院へ

朝、起き上がれない。夜、眠れない。気づくと涙が出ている。

体にこんな反応が出ているときは、「向いているかどうか」を考えるより先に、病院へ行ってください。病気休暇や休職という方法もあります。くわしくは教員の病気休暇・休職とは?取り方と条件をわかりやすく解説にまとめています。

一人で抱えず人と話す

私が初任のころにできなかったのが、人に話すことでした。

校長室で言われた言葉の理由も、聞けないまま抱えこんでしまいました。でも、今なら分かります。家族や信頼できる先輩、友だちに話すだけで、気持ちが軽くなることがあるんです。

悩める先生
悩める先生

話を聞いてもらうだけでも、ちょっと楽になりそうです。

つらいときの相談窓口

身近な人に話しにくいときは、相談窓口を使う方法もあります。

つらい気持ちが続くときは、ひとりで抱えこまないでください。
・いのちの電話:0570-783-556(10時〜22時)
・こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
お住まいの自治体の相談窓口や、信頼できる人にも、声をかけてください。

電話で話すのが苦手でも大丈夫です。「話してもいいんだ」と思えることが、最初の一歩になります。

向いてないと悩む先生のQ&A

向いてないと悩む先生のQ&A|特徴は?辞めるべき?戻れる?よくある質問6つ

最後に、「教員に向いてないのかも」と悩んでいる先生から、よく聞かれる疑問にお答えします。

ここで紹介するのは、私の体験と一般的な内容です。異動や働き方の決まりは自治体によって違うので、くわしくは勤め先や教育委員会の案内で確かめてくださいね。向いてない人の特徴や、辞めたあとに戻れるかなど、迷いやすいことを6つ選びました。

教員に向いてない人の特徴は?

一般的には、人に教えるのが苦手な人や、気持ちの切りかえが苦手な人などが挙げられます。ただ、特徴に当てはまるかより、今の働き方の条件が合っているかを見てほしいと私は思います。

向いてないなら辞めるべき?

辞めるのも、ひとつの選択です。ただ、その前に、立場や学校、働く時間など、変えられる条件がないか考えてみてください。心や体が限界なら、まずは休むことを優先してください。

1年目で向いてないと思うのは普通?

1年目は、何もかもが初めてのことばかりです。私も1年目に強く「向いてない」と感じました。うまくいかないのは、あなただけではありません。ひとりで抱えこまず、まわりに話してみてください。

担任以外の働き方は希望できる?

多くの学校では、次の年度の担当について希望を聞く機会があります。必ず希望どおりになるとは限りませんが、伝えてみる価値はあります。校長や教頭に、早めに相談してみてください。

向いてないと言われたらどうする?

つらいですよね。私は理由を聞けないまま、ずっと抱えこんでしまいました。もし聞けそうなら、「どこを直せばいいか」を聞いてみてください。聞くのがこわいときは、信頼できる先輩や家族に話すだけでも違います。

一度辞めても教員に戻れる?

戻る道はあります。教員免許があれば、講師として働くこともできます。私も、辞めた次の年度に講師として学校で働きました。教員は、戻りたいと思えたら戻れる仕事でもあります。くわしくは教員を辞めた後の講師という働き方【元教員ママ】週2日で分かった本音に書いています。

※異動や担当、休職の決まりは、自治体や学校によって異なるため、勤め先や教育委員会に確認してください。

まとめ|離れて気づいたこと

まとめ|離れて気づいたこと、向いてないと決める前に条件を一つ変えてみる

私はずっと「教員に向いてないのかも」と思っていました。でも離れてみて分かったのは、向いていなかったのではなく、自分でハードルを上げて、人と比べて苦しんでいたということです。

この記事のふりかえり
  • 準備しても消えなかった不安
  • 校長室で聞けなかった理由
  • 子どもの「できた」の表情
  • 苦しさの正体はハードルと比較
  • 辞める前に変えられる8つの条件
  • 体のサインが出たら病院へ

「向いてない」と決めてしまう前に、まずは一つ、条件を変えてみる。そして、誰かに話してみてください。それでも苦しいと分かったら、そのときは辞める道を選んでも大丈夫です。

あき
あき

教員は職業の一つ。辞めても、あなたの価値は変わりませんよ。

初任のころの気持ちは教員を「辞めたい」と初めて思った瞬間に、辞めることへの不安は「教員を辞めたいけど怖い」人へ|私は”辞めること”より”続けること”が怖かったにまとめています。辞める前に確かめたいことは教員を辞めたい人へ|辞める前に確認したい8つのことをご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました