「1年目だし、仕方ない」
初任のころ、私は毎日そう自分に言い聞かせていました。学級がうまくいかない。何をやっても空回りする。でも「助けて」とは言えず、うまくいかない自分を責め続けていたんです。
- 1年目で辞めてもいいのかという迷い
- 3年は続けるべきかという不安
- このまま続けられるのかという心配
- 何をすればいいのか分からない苦しさ

まだ1年目なのに、もう続けられる気がしません…。

私も、1〜2年目がいちばんつらかったです。
結論から言うと、私は1〜2年目では辞めず、地域のちがう学校へ異動して立ち直りました。そして勤務7年で、納得して教員を辞めています。大事なのは「何年目か」より、「辞める前に何を試したか」だと、今は感じているんです。
この記事では、いちばんつらかった1〜2年目から、異動で変わったこと、そして辞める時期の考え方までを、正直にお伝えします。
1〜2年目がいちばんつらかった

教員として働いた7年の中で、いちばんつらかったのは、1年目と2年目でした。
初めての学校、初めての学級。何もかもが手探りの中で、私はうまくいかない毎日を過ごしていました。今ふり返ると、あのころの私は、かなり追いつめられていたのだと思います。
ここでは、1〜2年目に私が感じていたことを、少しだけお話しします。そのときの気持ちは、別の記事にくわしくまとめました。
学級がうまくいかない毎日
初任のときは、学級経営がうまくいきませんでした。
何をやっても空回りする。土日に勉強会に通っても、思うように変わらない。それでも「困っています」と言えずに、ひとりで抱えこんでいました。
辞めたいと思った2年間
1年目も2年目も、ボロボロのまま過ぎていきました。
辞めることも考えましたし、このままいなくなりたいと思ったこともあります。当時の気持ちは、教員を「辞めたい」と初めて思った瞬間に書いています。
辞め方が分からなかった
それでも、私はそのとき辞めませんでした。
今思うと、辞め方が分かっていなかったのかもしれません。つらさを減らすために私が思いついたのは、「ひとまず、今いる学校から離れる」という方法だけでした。
つらい気持ちが続くときは、ひとりで抱えこまないでください。
・いのちの電話:0570-783-556(10時〜22時)
・こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
お住まいの自治体の相談窓口や、信頼できる人にも、声をかけてください。
私が選んだのは異動

1〜2年目の私が選んだのは、辞めることではなく、異動でした。
「なんとなく、ここを離れないと」と感じていたんです。辞めるという選択肢がはっきり見えていなかったからこそ、まずは環境を変えることを考えました。結果的に、この選択が私を大きく変えることになります。
ここでは、私が異動を選んだときのことをお話しします。
この学校を離れないと
2年目の終わりが近づくころ、私は「この学校を離れないと」と強く感じていました。
うまくいかなかった自分のイメージが、ずっとついて回っていたからです。同じ場所にいる限り、気持ちを切りかえるのは難しいと思っていました。
結婚をきっかけに異動を希望
ちょうどそのころ、結婚が決まりました。
結婚を理由に、異動の希望を出しました。きっかけがあったことで、自分の中でも「次の場所でやり直そう」と前を向けたんです。
地域の違う学校を選んだ意味
異動先は、それまでとは地域がまったく違う学校でした。
もし同じ地域の中での異動だったら、自分に対するよくないイメージから離れられず、ボロボロのままだったかもしれません。地域ごと環境を変えたことが、私には大きな意味がありました。

辞める前に、環境を変えるという道もあるんです。
異動して変わったこと

異動してから、私の毎日は大きく変わりました。
同じ教員という仕事なのに、こんなに気持ちが違うのかと驚くほどでした。仕事の中身が変わったというより、まわりの人や環境が変わったことで、自分自身が前を向けるようになったんです。
ここでは、異動して変わったことを3つお伝えします。

失敗した自分を知る人がいない
いちばん大きかったのは、気持ちをリセットできたことです。
新しい学校には、失敗してボロボロだった私を知る人がいません。「ここからやり直そう」と、晴れやかな気持ちでスタートを切り直すことができました。
年の近い同僚と話せた
新しい学校には、年の近い先生がたくさんいました。
仕事のことを気軽に話せるだけでなく、職場の外でも若手で集まって食事をすることもありました。一人で抱えこんでいた初任のころとは、まったく違う毎日です。
教員は楽しいと知れた
そして、異動した年(勤務3年目)に、私は初めて、教員の仕事を楽しいと思えました。
1〜2年目のつらさしか知らないまま辞めていたら、この気持ちを知ることはなかったと思います。

環境が変わるだけで、そんなに違うんですね。
辞める前に試せること

1〜2年目でつらいとき、すぐに「辞める」か「続ける」かの2つで考えてしまいがちです。
でも、その間には、試せることがいくつもあります。私の場合は異動でしたが、ほかにも環境や働き方を変える方法はあります。試してみて、それでもダメだと分かったら、そのときに辞めても遅くはありません。
ここでは、辞める前に試せることを3つ紹介します。
環境を変える異動の希望
1つ目は、異動の希望を出してみることです。
学校が変われば、同僚も子どもたちも、職場の雰囲気も変わります。私のように、環境を変えるだけで気持ちがリセットできることもあります。
改善策を一つずつ試す
2つ目は、考えられる改善策を一つずつ試してみることです。
「これはどうかな」「これはどうかな」と、できることを試していく。試してみることで、「やっぱりダメだ」「ここは楽しい」と気づけることがあります。担任以外の働き方を相談するなど、ほかの選び方は教員を辞めたい人へ|辞める前に確認したい8つのことにまとめています。
心や体が限界なら休む
3つ目は、心や体が限界なら、まず休むことです。
試す元気もないほどつらいときは、無理をしないでください。病気休暇や休職という制度があります。くわしくは教員の病気休暇・休職とは?取り方と条件をわかりやすく解説に書いています。
3年は続けろへの答え

「教員は最低3年は続けたほうがいい」と、よく言われます。
実際に、一般の転職の調査でも、初めての退職は3年以内が多いという結果があります。3年という数字は、ひとつの区切りとして意識されやすいのかもしれません。では、つらくても3年は我慢するべきなのでしょうか。
ここでは、「3年は続けろ」という言葉について、私の考えをお伝えします。
何も変えない3年はつらいだけ
私は、何も変えずにただ過ごす3年は、つらいだけだと思っています。
つらい場所に、ただ同じように居続けても、見える景色は変わりません。我慢して年数を重ねることに、あまり意味はないと感じています。
試しながらの3年なら気づける
一方で、試しながら過ごす3年なら、意味があると思います。
環境を変えたり、やり方を変えたりしながら過ごすと、自分に合うこと・合わないことに気づけるからです。その気づきは、続けるにしても辞めるにしても、きっと役に立ちます。
3年目で楽しさを知れた私
私自身、3年目で教員の楽しさを知ることができました。
でもそれは、異動して環境を変えたからです。異動していなかったら、楽しいと思えなかったと思います。なお、初めての退職は3年以内が66.4%というデータは、マイナビ転職エージェントの調査によるもので、教員に限った数字ではありません。

年数より、その間に何を試したかが大事なんです。
勤務7年で辞めた理由

1〜2年目を乗りこえた私は、そのあと勤務7年で教員を辞めました。
辞めた理由は、1〜2年目のつらさとは別のものでした。3回の育休をはさみながら働く中で、子育てと仕事の両立が、どうしても難しくなっていったんです。
ここでは、勤務7年で辞めると決めた理由と、今の気持ちをお話しします。
子育てとの両立が限界に
子どもが3人になり、毎朝4時に起きて仕事の準備をする生活が続いていました。
3回目の育休から復帰したあと、心も体もボロボロになり、このままの生活は続けられないと感じました。くわしくは退職した本当の理由や教員の育休明け復帰が不安【元教員ママ】1か月前から始めた準備に書いています。
楽しさを知ってから選べた
辞めるときには、教員の楽しさも、子育てしながら働く大変さも、両方知っていました。
両方を経験したうえで選べたことが、自分の納得につながっていると感じています。1〜2年目で辞めていたら、教員の楽しさを知らないままだったはずです。
ベストなタイミングだった
ふり返ってみると、私にとってはベストなタイミングだったと思います。
早すぎることも、遅すぎることもなかった。そう思えるのは、試せることを試して、納得して選んだからだと思います。
何年目かで変わること

とはいえ、何年目で辞めるかによって、変わることもあります。
年数そのものより大事なことがあるとはいえ、お金や次の仕事のことを考えると、やはり知っておきたい違いがあります。辞める時期を考えるときの、ひとつの材料にしてください。
ここでは、何年目かで変わることを3つ紹介します。

退職金は年数で変わる
1つ目は、退職金です。
退職金は、勤めた年数が長いほど多くなります。勤めた年数が短いと、自己都合で辞めた場合の退職金は少なくなることを知っておきましょう。私の場合は、勤務7年と育休で約180万円でした。くわしくは教員の退職金はいくら?【勤務7年+育休で約180万円】元教員の実例をご覧ください。
次の仕事の探しやすさ
2つ目は、次の仕事の探しやすさです。
転職を考えるなら、年齢や経験によって、探しやすい仕事が変わってきます。どんな仕事があるかは、教員からの転職先、どんな仕事がある?おすすめ職種10選にまとめています。
納得して決められるか
3つ目は、自分が納得して決められるかどうかです。
年数に関係なく、試せることを試して、自分で決めたことなら、あとで後悔しにくいと私は思います。何年目かより、納得できるかどうかを大切にしてほしいです。
1〜2年目のよくある質問

最後に、1〜2年目で辞めたいと感じている先生から、よく聞かれる疑問にお答えします。
異動や休職の決まりは、自治体によって違います。ここで紹介するのは、私の体験と一般的な内容です。くわしくは、勤め先や教育委員会の案内で確かめてくださいね。1年目で辞めてもいいのか、異動の希望は出せるのかなど、迷いやすいことを6つ選びました。
1年目で辞めてもいい?
辞めるのも、ひとつの選択です。ただ、その前に、休むことや環境を変えることを試せないか考えてみてください。心や体が限界なら、まずは休むことを優先してください。
2年目で辞めると転職に不利?
一般的に、若いうちは、これからの伸びしろを見てもらえることもあります。教員として子どもや保護者と向き合ってきた経験は、ほかの仕事でも強みになります。
異動の希望は出せる?
多くの自治体では、毎年、異動の希望を聞く機会があります。ただし、初任のころは同じ学校で何年か勤める決まりがある地域もあるので、校長や教育委員会の案内で確かめてください。私は2年勤めたあとに異動しました。
辞める前に誰に相談する?
信頼できる先輩の先生や家族に、まずは話してみてください。私も、初任のころに気にかけてくれた先輩の存在が救いになりました。話しにくいときは、地域の相談窓口を使う方法もあります。
休職してもいい?
もちろんです。心や体が限界のときは、休むことを優先してください。病気休暇や休職については、教員の病気休暇・休職とは?取り方と条件をわかりやすく解説にまとめています。
辞めたら教員に戻れない?
戻る道はあります。教員免許があれば、講師として働くこともできます。私も、辞めた次の年度に講師として学校で働きました。くわしくは教員を辞めた後の講師という働き方【元教員ママ】週2日で分かった本音に書いています。
※異動や休職、退職の決まりは、自治体によって異なります。くわしくは、勤め先や教育委員会に確認してください。
まとめ|年数より何を試したか

私は1〜2年目では辞めず、地域のちがう学校へ異動して立ち直りました。大事なのは何年目かより、辞める前に何を試したかです。
- 1〜2年目がいちばんつらかった
- 地域のちがう学校への異動で立ち直った
- 勤務3年目で教員は楽しいと知れた
- 何も変えない3年はつらいだけ
- 勤務7年で、納得して辞めた
今つらいなら、まずは一つ、変えられることを試してみてください。それでもダメだと分かったら、そのときは辞める道を選んでも大丈夫です。

あなたが納得できる道を、一緒に探していきましょう。
辞める前に確かめたいことは教員を辞めたい人へ|辞める前に確認したい8つのことに、辞めることへの不安は「教員を辞めたいけど怖い」人へ|私は”辞めること”より”続けること”が怖かったにまとめています。


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