「いよいよ復帰だ…。ちゃんと生活が回るのかな」
3回目の育休が終わりに近づいたころ、私はそんな不安でいっぱいでした。3回の育休明けの中でも、いちばんドキドキしたのがこのときです。子どもたちは、朝早くなる生活に合わせてくれるだろうか。そればかり考えていました。
- 仕事と家のことが回るのかという不安
- 子どもが朝早い生活に慣れるかという心配
- 授業の勘が戻るのかという迷い
- 職場に迷惑をかけないかという気がかり

復帰のことを考えると、眠れなくなるんです…。

分かります。私も、復帰前はずっとソワソワしていました。
結論から言うと、復帰の不安は、1か月前からのシミュレーションでぐっと小さくできます。私は、早起きの練習や、預かり保育でのお試し、パートナーとの話し合いを、少しずつ進めていきました。
この記事では、私が復帰前にやった準備と、復帰してからの正直な気持ちをお伝えします。準備をしても大変だったことも書くので、心の準備にも役立ててください。
3回目の復帰がいちばん不安

私は教員として働く間に、3回の育休をとりました。
3回とも復帰の前は緊張しましたが、いちばんドキドキしたのは3回目です。子どもが3人になり、家のことも仕事も、これまでとは比べものにならないほど大変になると分かっていたからです。
ここでは、3回目の復帰の前に、私がどんなことを不安に思っていたのかをお話しします。

いよいよ復帰だという緊張
育休の終わりが近づくと、「いよいよ復帰だ…」という気持ちが日に日に強くなりました。
家で子どもたちと過ごす毎日から、また学校で働く毎日へ。頭では分かっていても、気持ちがなかなか追いつかなかったんです。
生活が回るのかという心配
いちばんの心配は、生活がちゃんと回るのかということでした。
朝の支度、園への送り迎え、仕事、夕ごはん、寝かしつけ。3人の子育てと仕事を、本当に両立できるのだろうかと、何度も考えました。
子どもが早起きに慣れるか
子どもたちのことも心配でした。
復帰すれば、朝は今よりずっと早く起きることになります。子どもたちは、朝早くなる生活に合わせてくれるだろうか。毎朝ぐずって、出かけられなくなったらどうしよう。そんなことばかり考えていました。

私も、子どもが早起きできるか心配です…。
1か月前から始めた準備

不安を少しでも小さくするために、私は復帰の1か月前から準備を始めました。
やったことは、どれも特別なことではありません。復帰したあとの毎日を、前もって少しずつ「ためしてみる」ことです。実際にやってみると、頭で考えるだけでは分からなかったことが、たくさん見えてきました。
ここでは、私が復帰前にやった準備を4つ紹介します。役に立たなかったことも、正直に書きますね。

子どもを早く起こす練習
まず始めたのは、子どもたちを早く起こす練習です。
復帰の1か月前から、少しずつ起きる時間を早めていきました。いきなり早起きにするより、体を少しずつ慣らしていくほうが、子どもも親も楽です。
預かり保育でためしてみる
次に、預かり保育を何回か使ってみました。
朝早く預けて、夕方遅くに迎えに行く。復帰したあとと同じ流れを、前もって体験してみたんです。子どもたちが長い時間預けられることに慣れるだけでなく、私自身も「こんな感じになるんだな」と見通しが持てました。
通勤の出発時間を決める
通勤の時間も、前もって考えておきました。
私は車で通勤していたので、朝何時に家を出れば混雑に巻きこまれないかを調べました。出発の時間が決まると、そこから逆算して、朝の支度の流れも決めやすくなります。
教育書はあまり役立たなかった
反対に、あまり役に立たなかったのが教育書です。
授業の勘を取り戻そうと、少し教育書を読みました。でも、正直なところ、実際の授業に生かせた感じはあまりしませんでした。復帰前の時間は、家の準備に使うほうがよかったと思っています。

準備は「ためしてみる」がいちばんの近道ですよ。
パートナーと何度も話す

準備の中で、いちばん大切だったのが、パートナーとの話し合いです。
復帰すれば、家のことも子どものことも、パートナーと分け合わなければ回りません。でも、私の頭の中にある「復帰後の毎日」は、言葉にしないと相手には伝わらないんです。
ここでは、パートナーとどんなふうに話し合ったのかをお伝えします。
こんな感じになると伝える
私は、復帰したあとの1日の流れを、パートナーに何度も話しました。
朝は何時に起きて、何時に家を出るのか。お迎えは何時になるのか。「こんな感じになるよ」と、シミュレーションを口に出して伝えるようにしました。
解像度の違いに気づいた
パートナーは、理解もあり、協力もしてくれる人でした。
それでも、話しているうちに、私とパートナーでは、復帰後の毎日の「解像度」が違うと感じたんです。だからこそ、一度ではなく、何度も話すことが大切でした。
子どもの体調不良のときを決める
子どもが熱を出したときのことも、前もって決めておきました。
親に頼るのか、病後児保育を使うのか。いざというときに慌てないように、選べる手を話し合っておくと安心です。

体調不良のときのことまで、先に決めておくんですね。
復帰した日のこと

準備をして、いよいよ復帰の日がやってきました。
3回目の復帰は、異動と同時でした。新しい学校で、新しい人たちと働き始める日です。緊張はしましたが、思っていたよりも心強い一日になりました。
ここでは、復帰した日のことをお話しします。
どんな顔で行こうかとソワソワ
復帰の日の朝は、「どんな顔で行こうかな」とソワソワしていました。
久しぶりの職場で、うまくあいさつできるだろうか。そんな小さなことまで気になって、落ち着かなかったのを覚えています。
異動先に知っている顔
異動先には、前もってどんな先生がいるのかを調べていました。
昔からの知り合いと、前の学校で一緒だった先生がいると分かっていたので、知っている顔がいるだけで、とても心強かったです。
初任のときとは違う安心感
この安心感は、初任のときにはなかったものです。
初任のころは、誰も知らない場所で、何もかもが初めてでした。でも、復帰のときは違います。知っている人がいて、教員としての経験もある。その違いは、思っていた以上に大きかったです。
復帰してからの本音

ここからは、復帰してからの正直な気持ちをお話しします。
準備をしたおかげで、復帰の日はうまくいきました。でも、毎日の生活は、やはり大変でした。準備をしても大変なことはある、ということも、知っておいてほしいと思います。
きれいごとだけでなく、復帰後の本音を書きます。同じように悩んでいる先生に、「自分だけじゃない」と感じてもらえたらうれしいです。
6時までにお迎えと決めた
復帰してから、私は「6時までにはお迎えに行く」と決めていました。
その時間に間に合うように、学校でできることを、毎日バタバタと片づけていました。まるで、時間との勝負のような毎日。
持ち帰っても進まない仕事
時間内に終わらない仕事は、家に持ち帰っていました。
でも、家に帰っても、仕事をする時間はほとんどありません。子どもたちの様子を見ながらやるので、まったく進まないんです。朝早く起きたり、夜遅くまで起きていたりして、なんとか時間を作っていました。
子どもにイライラする自分
いちばんつらかったのは、子どもにイライラしてしまう自分でした。
朝早く起きて仕事をしていると、子どもが起きてきます。そのときにイライラしてしまう自分が、本当に悲しかったんです。もっと上手にさばける人だったらよかったのにと、何度も思いました。
連休までに「やつれたね」
復帰してからは、ボロボロのまま、春の連休まで駆け抜けました。
そのころには、たくさんの人から「やつれたね」と言われていました。この時点で、私は退職を真剣に考え始めていたんです。退職を伝えた時期や流れは、教員の退職はいつ言う?【6月に伝えた元教員】ベストな時期と伝える順番に書いています。

準備をしても、つらいときはつらいんです。
職場との関わり方

大変な毎日の中でも、職場の人たちとの関わり方で、私が気をつけていたことがあります。
子育てしながら働いていると、急に休んだり、早く帰ったりすることが、どうしても増えます。そんなとき、まわりの先生たちに助けてもらえるかどうかは、日ごろの関わり方で大きく変わると感じていました。
ここでは、私が心がけていたことを3つお伝えします。どれも、特別なことではありません。
子育て中だと伝える
まずは、子育て中であることを、きちんと伝えるようにしていました。
急に休むかもしれないことや、帰る時間が決まっていることを、前もって知っておいてもらう。それだけで、まわりの先生たちも予定を立てやすくなります。
できることは精一杯やる
子育て中だからといって、手を抜くことはしたくありませんでした。
自分にできることは、精一杯やる。私は、得意な教科の道具の準備などを、進んで引き受けていました。「子育てで大変なんです」と前に出すより、できることで返していくほうが、私には合っていたんです。
お願いとお礼を忘れない
休みをとるときは、お願いをきちんと伝える。終わったあとは、お礼を言う。
当たり前のことですが、これを続けていれば、まわりの先生たちはちゃんと助けてくれると感じています。助けてもらうことに、遠慮しすぎなくて大丈夫です。

お願いとお礼なら、私にもできそうです。
一度復帰してよかった理由

結果として、私は3回目の復帰をしたその年度の終わりに、教員を辞めました。
それでも、一度復帰したことは、本当によかったと思っています。大変だったけれど、復帰したからこそ、自分の答えに納得できたからです。
ここでは、育休中に辞めずに、一度復帰することを選んだ理由をお話しします。
育休中に辞める道もあった
同じ時期に教員になった仲間の中には、育休中に辞めた人もいました。
育休中に辞めるのも、ひとつの選択です。でも私は、「休みをもらったんだから、ちゃんと一度は復帰しよう」と思っていました。
やらずに辞めたら後悔した
もし復帰しないまま辞めていたら、きっと後悔していたと思います。
「もしかしたら、できたかもしれない」。やってみないまま辞めていたら、その気持ちがずっと残っていたはずです。大変でしたが、一度復帰したことで、心残りなく次へ進めました。
やってみて分かったこと
本当は、もっと長く続けるつもりでした。
でも、やってみて、今の私には難しいと気づいたんです。やってみたからこそ分かったことでした。辞めたあとのことは、教員を辞めてよかったこと6つ【元教員ママ】朝の「早く!」が消えたにまとめています。

やってみて「無理だ」と分かるのも、大切な答えですよ。
育休明けのよくある質問

最後に、教員の育休明けの復帰について、よく聞かれる疑問にお答えします。
育休明けの働き方や使える制度は、自治体や家庭の状況によって違います。ここで紹介するのは、私の体験と一般的な内容です。くわしくは、勤め先や自治体の案内で確かめてくださいね。準備はいつからか、授業の勘は戻るかなど、迷いやすいことを6つ選びました。
復帰の準備はいつから始める?
私は、復帰の1か月前から始めました。早起きの練習や、預かり保育でのお試しは、少しずつ慣らしていくのがおすすめです。
授業の勘は戻る?
戻ると思います。よく「浦島太郎になった気分」「初任のつもりで」と言われますが、教員の勘は、自転車の乗り方のように体に残っていると私は感じました。体のリズムをつかむまでは大変ですが、勘は少しずつ戻ってきます。
子どもが熱を出したらどうする?
前もって、頼れる先を決めておくと安心です。私は、親に頼ることや、病後児保育を使うことを考えていました。地域によっては、子育てを手伝ってくれる仕組みもあります。
時短で働く制度はある?
自治体によって、子育て中の先生が短い時間で働ける制度があります。使える条件や時間は自治体ごとに違うので、復帰の前に、勤め先や教育委員会に確認しておきましょう。
復帰がつらいときはどうする?
ひとりで抱えこまず、まずは家族や、信頼できる先生に話してみてください。心や体が限界のときは、休むことも選べます。くわしくは、教員の病気休暇・休職とは?取り方と条件をわかりやすく解説に書いています。
育休中に辞めてもいい?
育休中に辞めるのも、ひとつの選択です。私は一度復帰してから辞めましたが、どちらが正しいということはありません。辞めるか迷っているなら、「教員を辞めたいけど怖い」人へ|私は”辞めること”より”続けること”が怖かったも読んでみてください。
※育休や時短勤務などの制度は、自治体や勤務の状況によって異なります。くわしくは、勤め先や教育委員会に確認してください。
まとめ|不安は準備で小さく

育休明けの復帰は、誰でも不安になるものです。その不安は、1か月前からのシミュレーションで小さくできます。
- 1か月前から子どもを早く起こす練習
- 預かり保育で早く預けて遅く迎えるお試し
- 通勤の出発時間を決める
- パートナーと何度もシミュレーション
- 子どもの体調不良のときの手を決める
まずは、パートナーや家族と、復帰したあとの1日の流れを話してみてください。口に出してみるだけで、見えてくることがたくさんあります。

大丈夫。一歩ずつ準備すれば、ちゃんと前に進めますよ。
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